富士工業だより/小さい畑の野菜日記⑪
前回の投稿より2年が経ちました。
ごく小さな畑ですし、育てる野菜もだいぶ固定化してきて、割と変化なく、ちょっとマンネリ化している今日この頃、皆様お変わりはございませんでしょうか。
今回紹介するのは、何回か作っているのに実は初登場の「ナス」です。
いまだ紹介していなかったことに、自分でも意外でしたが、理由は明確、ニガテだからです。
「ナス」と「ピーマン」は何回か育てたものの、整枝(枝を切って整理することです)が多分うまくいっておらず、満足できる良い実がなかなか採れないのです。
でも、苦手だからこそ、毎年「今年こそは」と思いながら苗を買ってしまうのも、またナスなのかもしれません。
ナスはインドあたりが原産といわれ、日本でも古くから親しまれてきた夏野菜です。
「一富士、二鷹、三茄子」という言葉があるくらいですから、昔から縁起のよいものとしても知られていたようです。
普段は何気なく食べている野菜ですが、こうして改めて見ると、ずいぶん昔から日本の食卓に並んできたのだなと思います。
まずは苗選びです。
ナスは家庭菜園では苗から始めることが多く、私も毎年ホームセンターで苗を見比べながら、「今年はどれにしようか」と悩みます。
葉の色が濃く、茎がしっかりした苗がよいと言われますが、正直どれも立派に見えてしまいます。
それでは、畑に行きましょう。
苗が決まったら、次は植え付け前の準備です。
ナスは日当たりがよく、水はけのよい場所を好むので、植える前に土をよく耕しておきます。
我が家の畑は小さいのに小型の耕運機を使い、土をなるべくやわらかくして、水がたまりにくいようには気をつけています。
そして、いよいよ植え付けです。
苗は深く植えすぎないようにして、ポットの土と同じくらいの高さで根鉢を崩さないように、そっと植え付けます。
植えた後はたっぷり水やりをして、風で倒れないように支柱も立てておきます。
植え付け直後の苗はまだ頼りなく見えますが、ここから無事に根付いてくれれば、まずはひと安心です。

植えたばかりの時期は、土が乾きすぎないように様子を見ながら水をやります。
昼間は暖かくても朝晩は冷える日もあるので、この時期は毎年少し気を使います。
苗がぐったりしていないか見に行っては、「がんばれ」と思いながら見守るのも恒例です。

苗が根付いて枝葉が増えてくると、今度は整枝の時期になります。
ナスは枝がよく伸びるので、何もしないでいると葉が混み合ってしまいます。
ナスは枝を基本3本に絞って育てていきますが、これが私にはなかなか難しいところです。
「この枝は残すのか」「これは切ってよいのか」と迷っているうちに、気が付けば結構伸びている、というのが毎年の流れです。
それでも今年は、なるべく込み合ったところを整理しようと意識してみました。
少し枝をすっきりさせるだけでも、風通しがよくなったように見えて、少し前進した気がします。
ただ、これで合っているのか、毎回まだ半信半疑です。

その後も、水やりと追肥は欠かせません。
ナスは本当に水をよく欲しがる野菜で、暑い日が続くと朝水をやっても夕方には少し元気がなく見えることがあります。
また、実をつけ続けるには肥料も必要なので、様子を見ながら追肥もしていきます。
植えたら終わりではなく、ナスは特に手をかけた分だけ応えてくれます。
花が咲いて実が見えてくると、ようやく少し安心します。

そして、ようやく収穫です。
実がつき始めると、毎日見るのが少し楽しみになります。
「昨日より大きくなったかな」と見に行っては、まだか、もう少しかと迷いながら収穫のタイミングを見ています。
今年も、形のそろった立派なナスばかりとはいきませんが、それでも自分なりには少し前進した気がしています。
苦手意識のある野菜だけに、ひとつでも「去年よりいいかもしれない」と思える実が採れると、それだけでかなりうれしいものです。

採れたてのナスは、焼いても、炒めても、煮てもおいしくて、本当に便利な野菜です。
昔から親しまれてきた理由も、こうして自分で育ててみると何となく分かる気がします。
毎年同じような野菜を育てているつもりでも、やってみると毎回何かしら発見があります。
小さい畑でも、まだまだ学ぶことはたくさんあるようです。
というわけで、今年のナスもまだ「得意です!」とは言えませんが、少しだけ前進した……ような気がしています。
次回また紹介する機会があれば、もう少し胸を張って紹介できるように、引き続き試行錯誤していきたいと思います。





