超音波応用機器 設計・製造・販売 富士工業株式会社

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技術情報

測定原理(濃度計)

測定原理(粘度計)


粘度とは?(原理の違いによる測定値の違いなど)

技術資料

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超音波濃度計設置注意事項・気泡対策例(292KB)

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超音波濃度計メンテナンス資料(296KB)


測定原理(濃度計)

超音波振動子から超音波を発信させると液中を伝わる伝播速度(音速)は溶液の密度と体積弾性率より決定され、溶液濃度、温度により変化します。(右図)   

本器はこの音速と、サーミスタにて温度を高精度で測定します。   
当社濃度計はこの音速、温度情報を基に、内蔵データロムに記録した検量線から溶液濃度を演算し、表示/出力します。
 図1

図2

図3 左図の様に濃度に対する温度・音速特性は溶液ごとに定まり、この特性から測定可否判断し、精度を決定します。


測定原理(粘度計)

溶液中に振動体(粘度センサ)を入れて振動させると溶液の粘性抵抗のため、センサの振動振幅は溶液の粘度が大きくなるに従って制御され小さくなります。   

本器では定振幅回路によりこの制御される力(機械抵抗) に打ち勝つように入力電流(センサ駆動電流)を増加させセンサを定振幅駆動しています。   

当社粘度計はセンサの駆動電流を計測し、演算処理を行い、表示/出力します。   
 図4

超音波粘度計はJIS Z8809に規定された粘度計校正用標準液に浸漬することによって校正されています。  
従って、測定液がニュートン液であるなしに拘わらず、本標準液との比較測定になります。


粘度とは?

粘度とは?
粘度は図のように液体を2枚の板で挟んだモデルで説明されます。   
一方の板をある速度で水平方向にずらしたとき、2枚の板の間の速度は矢印で表されます。   
2枚の板の相対的な速さを板の間隔で割った値を「ずり速度」と呼んでいます。   
そして2枚の板の間で生じる摩擦により、板には水平方向に抵抗力が作用しますが、この抵抗力は「ずり応力」と呼ばれます。   
ずり応力τはずり速度Vに係数μを掛けた関係式で表されます。  
τ=μ×V   
この係数μが粘度で、ずり応力をずり速度で割った値となります。
μ= τ/V  (粘度=ずり応力/ずり速度)
 図5


ニュートン流体と非ニュートン流体
ニュートン流体はずり速度とずり応力が比例関係にある、つまりずり速度またはずり応力によらず、粘度が一定である流体です。   
一方、比例関係がない流体が非ニュートン流体で、ずり速度とずり応力の関係は以下の通り、いろいろな種類があり、ずり速度の違いにより粘度が異なります。
図6


粘度の測定方式について
日本工業規格において、液体粘度の測定方法(規格番号JISZ8803)は以下の6つに分類されています。

1. 細管粘度計    
2. 落球粘度計    
3. 共軸二重円筒型回転粘度計    
4. 単一円筒型回転粘度計    
5. 円すい-平板型回転粘度計    
6. 振動粘度計   

その他の測定方式としてカップ式の粘度計が用いられます。
それぞれの方式において、細管式は動粘度(=粘度/密度)、落球式と回転式は粘度を測定します。
当社の粘度計は振動粘度計に当たり、原理上、測定される値は粘度×密度となります。
振動式の粘度計の特徴として、応答が速く連続測定が出来る、流れがある状態でも測定ができるためインライン化が可能、洗浄がし易いなど取り扱い・測定が簡単に出来るなどの利点があります。

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